超広帯域をカバー
受信周波数は9kHz-3700MHzを1Hzステップで連続カバー。
VLF帯からUHF帯のあらゆる電波を受信することができます。
RFフィルタ
アンテナから入力された電波は、25MHz未満では8分割、25MHz以上では16分割2段構成のRFフィルタにより、帯域外周波数を的確に遮断して、屋外アンテナの接続でも安定した受信ができます。また、2100MHzから3700MHzまでの高い周波数帯域は最適化されたマイクロストリップラインで構成され、スプリアスレスポンスを向上させるために、バンドごとに区切られた2mm厚のアルミダイキャストシールドを使用しています。
SDR構成のデジタル処理能力
A/Dコンバータによりデジタル化された信号はFPGAおよびDSPにてフィルタリングから復調まで最適なプログラムで処理されます。ミドルクラスの受信機ではFPGA、DSP共にシングル構成のところ、AR5700DではFPGA×4 DSP×3で構成することで高速/並列動作が可能となり、100STEP/秒の高速サーチや、サイバーサーチ、デジタル無線の識別、選択受信機能などの高速動作が実現しました。
アナログオールモード
CW / USB / LSB / AM /SAM / FM / FMステレオ / AIQ(12kHz OFFSET SIGNAL for DRM)に対応。短波帯CW/SSBアマチュア無線、AMの航空無線、FM方式の業務無線等アナログ方式の全ての変調方式に対応します。
様々なデジタル復調モード
デジタルモードはアマチュア無線各社のデジタル方式(GMSK,C4FM)に対応。
デジタル簡易無線や日本国内でも普及し始めているDMRやNXDNなどの業務無線に対応。さらに空港内連絡用などで使用されているTETRA無線のトランキングにまで対応。新設計のデジタルデコード基板によって、より強力で高速なデジタル復調処理が実現しました。
AOR独自の超高速サイバーサーチ
10MHz幅単位で電波の有無を調べることで通常のサーチよりもさらに高速に動作するサーチです。100MHz-3700MHz間のサーチに要する時間は約120秒※と、異次元の高速動作を行います。
サーチ速度は周波数ステップに左右されず、通常のサーチと同様に電波があると停止して音声を出力します。広い範囲を捜索する用途に最適です。 (※6.25kHzステップ換算で約4800ステップ/秒)
範囲指定が可能な周波数パス機能
サーチ動作の際に不要な周波数をスキップする周波数パス機能では、1つの周波数だけでなく範囲を指定することが可能です。広範囲のサーチを行う場合に不要なバンドが複数ある場合でも1つのサーチバンクで対応することができます。
最大10MHz幅のスペクトラム表示機能
中心周波数に対して最大±5MHzのスペクトラム波形を観測することができます。バンドを固定してマーカー移動で受信するバンドフィックスモードを搭載しています。
豊富なオプション機能
受信支援機能やアナログ / デジタルの選択受信機能を豊富に備えています。
SDカードスロット搭載
受信音声の録音や、メモリデータのバックアップに使用できます。
デジタルI/Qデータ出力標準装備
背面のUSBポートから、デジタルI/Qデータが出力されます。
専用ソフトウェア AR-IQ-3 +1ライセンス付属
AR-IQ-3は、短波帯受信機PERSEUSで定評のあるイタリアのMicrotelecom社により開発されたSDR用ソフトウェアです。
受信機から入力されたデジタルI/Qデータを元に、フィルタから復調処理、音声出力まで全てソフトウェアで行われます。画面上では、スペクトラム波形やウォーターフォール波形を表示することができ、周波数設定やアナログ復調モード、各種フィルタなど殆どの機能をマウス操作で直感的に行うことができます。
高安定度TCXOを搭載
OCXO(恒温槽付水晶発振器)に匹敵する周波数安定度0.1ppmのTCXO(温度補償型水晶発振器)を搭載。100MHzにおいて±10Hzの誤差という高い周波数安定度を実現しています。また、OCXOと比較して消費電流が少なく本機の低消費電力化にも寄与します。